弱度風呼吸法快功は、
虚弱体質、高齢者、重病者に向いています。
この功法は
中度風呼吸法自然行功とほぼ同じですが、以下の点が違います。
1.「意念」に重点を置く
中度風呼吸法自然行功は「自然」が重点ですが、「弱度風呼吸法快功」は「意念」が重点で、「柔らかい中に強さがあり、強い中に軟らかさがある」ことが要求されます。
2.速く歩き、掌心は丹田に導引
歩法は中度風呼吸法自然行功より速くします。
脚底を少し高くし、手の動きも少し速くします。
また、手の掌心は、はっきりと丹田に導引します。
そして、「呼」の呼吸の度(2拍子目)に腰と顔を横に振ります。
3.呼吸音は少し大きく
呼吸音も中度風呼吸法自然行功より少し大きめです。
4.定期的な脚の切り替え
「弱度風呼吸法快功」では定期的に脚を切り替えます。
行功は、左足10分、右足10分の左右を合わせて20分毎に収功を行います。

弱度風呼吸法快功(1) 左足のつま先を右足の傍一拳の所に置きます これを点脚起歩といいます |

弱度風呼吸法快功(2) 「吸吸」の呼吸で半歩ぐらい前に出します つま先を立て、踵からの着地に注意しましょう |

弱度風呼吸法快功(3) 次は「呼」呼吸で右足を前に出し腰を捻ります |

弱度風呼吸法快功(4) 次は左足を前に出して正面を向きます |
左足を先に出す場合を例にしますと、まず、左足を出して踵が地面についたら連続的に2回吸います。「吸うー吸う」の呼吸です。
そして、左足を平らにして息を吐きます。
「吸うー吸う」の呼吸時には頭が正面に向き、吐く時には腰も頭も回します。
次に右足を同じように出し、呼吸し、左右連続して歩行して行きます。
このように歩法と呼吸を上手く協調し、自分の体力にあわせて歩法の速度、呼吸の速度を調整します。老年気管炎や肺気腫患者には最適の功法です。
また、「中度風呼吸法快功」は、大量の酸素を体内に取り込むことが可能なので、がん細胞の抑制に効果を発揮します。
行功は、左足10分、右足10分の左右を合わせて20分毎に収功を行いますが、以下の項目に注意して練功してください。
左足を出す前に重心を右足に移して、右手を
中丹田前に運び、上半身を少し左側へ回しながら、左足を前へ1歩出し、左手が左胯傍へ、右手が
中丹田前へ開き、左踵が地面を踏むときに短く吸います。左足を平にして、重心を左足に移して、右足を出して、左手が
中丹田前へ、右手が右胯傍へ運ばれ、右踵が地面を踏むときに短く吐きます。この特快功は歩法が速くて、呼吸も速く、手の動きも速いです。左足を出すときに吸う、右足を出すときに吐く、
「一歩一吸、一歩一吐」、正面で吸って側面で吐きます。走行が早いですから、2、4、6、8歩を歩いて1回頭を回してもいいです。
「強度風呼吸法快功」は、別名
「救命功」と呼ばれており、血行を促進し、うっ血を取り去ってくれます。
行功は、左足10分、右足10分の左右を合わせて20分毎に収功を行いますが、体力の無い方は、左足10分の後に5〜10分ぐらい休んでから右足をやるようにしても構いません。
速度は徐々に速くして行き、終わるときには徐々に緩めます。決して
急に速くしたり、急停止したりしてはいけません。
それでは、以下の項目に注意して練功してください。
1.練功時間
強度風呼吸法特快功は悪性腫瘤の消滅、癌細胞転移、拡散、再発抑制に効果が著しい功法ですが、非常に体力を使うので偏差に注意が必要です。ですから、朝一番にこの功法を行う場合は、必ず中度風呼吸法自然行功を終えた後に行ってください。癌患者は毎朝2回行い、1回に20分ほど練功するのが理想的ですが、中度風呼吸法自然行功をマスターできていない方は、この功法を行ってはいけませんので注意してください。
2.呼吸のタイミング
この功法の特徴として、短い、強い、速いです。鼻で吸って鼻で吐きます。正面で吸って側面で吐きます。一方の踵を地面に落とすときに吸い、もう一方の脚踵を落とすときに吐きます。
3.頭の回転
正面で吸い、側面で吐く時に頭を回転させますが、初心者はその配合をうまく出来なければ、2歩か、4歩を歩いてから頭を回転させても構いません。
4.身体条件
身体の弱い人は無理ぜず、速度、時間、風呼吸の強弱度を各自の状態にあわせて選びます。腫瘤が既になくなり、病状も落ち着いたら、この強度風呼吸法特快功を中止します。
5.手の振り方
中丹田は陰経に属し、胯傍(環跳穴)は陽経の通路になりますので、手を振るときに必ず一方の手を中丹田まで運んで陰経を導引します。そして、もう一方の手を胯傍まで運び陽経を導引します。この手の振りによる陰陽の導引は中度風呼吸法自然行功の時より、より明確に行う必用があります。
6.重心位置
一方の足を落としながら短く吸い、次にもう一方の足を落としながら短く吐きます。吸っても吐いても重心はずっと後足に置いてください。そして、出来るだけ腰と胯を緩めます。

強度風呼吸法特快功(1) 左足のつま先を右足の傍一拳の所に置きます これを点脚起歩といいます |

強度風呼吸法特快功(2) 平常の半歩ぐらい前に出します つま先を立て、踵からの着地に注意しましょう |

強度風呼吸法特快功(3) 次は右足、左手を中丹田前へ導引します |

強度風呼吸法特快功(4) 次は左足、足は八の字に開かないように! |

強度風呼吸法特快功(5) 再び右足を前に出します |

強度風呼吸法特快功(6) 次は左足を前に出します |

強度風呼吸法特快功(7)
3順目(6歩目)で右足を前に出すときに、腰を捻り横(右)を向きます
このとき、顔だけでなく、腰から捻り大椎を刺激しましょう
顔だけ捻ると大椎を刺激する効果がないだけでなく、首筋を傷めますので注意してください
「松腰松胯、百会朝天」、腰(命門)を緩め、頚部の力を抜き、頭頂の百会は常に天を向きます